楽しいジャズピアノの練習方法を追求するブログ

コーダルなアドリブ

コーダルなアドリブとは、1940年代、1950年代から1960年代初期のビバップ(bebop)とハードバップ(hard bop)と呼ばれるジャズのアドリブスタイルの事です。 ジャズマニアでない一般的な人がジャズと聞いて想像するジャズはビバップとハードバップです。ビバップもハードバップもアドリブのスタイルとしてはだいたい同じです。ただしミュージシャンによって少しづつ違います。

特徴

よく言われるのは

  • アルペジオを多用する
  • クロマティックを多用する

です。コーダル、つまりコードトーンを中心に世界が回るコードトーン指向なアドリブスタイルなのです。この場合においてはコードトーンばっかり考えますのでスケールなど知らなくても大丈夫です。

しかし最も大切なのは

1拍と3拍にコードトーン

という事だと思います。

1拍と3拍にコードトーンのあるコーダルなフレーズ例

1拍と3拍のコードトーンを赤で示してあります。なかなかこんなに綺麗にコードトーンに落ち着く事は少ないかもしれませんが、まずはこういったコードトーンの使い方が出来なければいけません。このように、コードトーンを目指してコードトーンに落ち着く事を「解決する」などとも言います。多くの本ではなぜかこの事が書かれていません。マーク・レヴィンの本『ザ・ジャズ・セオリー』『ザ・ジャズ・ピアノ・ブック』にも書いてません。当たり前すぎて書いていないのでしょうか。稲盛康利さんの本にも書いていません。僕が持ってる本で、これが書いてあるのは
『How To Play Jazz And Improvise Vol.1/ Jamey Aebersold』(日本語版)
だけです。この本の28ページに

「1拍目と3拍目はメロディをつくるポイント」

と大きく書かれています。他の本で何故これが書かれていないのか非常に疑問です。

誰がやっても同じか?

コーダルなアドリブスタイルでは限界があるように書かれている事が多いです。以下はwikipediaの「ビバップ」からの引用です。

-- 引用開始 --

しかしこのスタイルは、1950年代終わりごろには、誰がやっても同じようなアドリブになってしまう状況に陥り、行き詰まった。フリー・ジャズはこの行き詰まりを打破するべく生まれたジャンルのひとつである。

-- 引用終了 --

これは本当でしょうか…。バド・パウエルとチャーリー・パーカーは結構違います。セロニアス・モンクなんかは全然違いますし。確かに60年代のモードジャズ以降のミュージシャンに比べたら似ているいかもしれませんし、普段ジャズを聴かない人にとっては皆同じに聴こえるかもしれません。でも「誰がやっても同じ」は言い過ぎだと思います。

分析

マーク・レヴィンの本では、アドリブの基本的な事柄とビバップを学ぶには情報不足ですので、他の本で補うか自分で研究しないといけません。そこで次はビバップの神様的存在、チャーリー・パーカーのアドリブを分析する事にします。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。宜しかったら、ポチっとお願い致します。m(_ _)m