スケール
はじめてスケールとか、モードとかの説明を読んだ時
なぜ、そんなものが必要なのか?
って思いました。
こんな感じの譜例が載っていました。
これ見た感想は、「だから何?」です。
ほとんどの人がそう思うのではないでしょうか?
使い方もこんな感じです。
「う~ん、だから何?」
僕がジャズ理論の勉強をしてた頃の本は、だいたいこんな感じでした。ちゃんと説明していないと思うのですが…。スケールなんて勉強する必要ない、と言い切る人もいます。しかしこれらはスケールに対する誤解が原因だと思います。
僕もスケールやモードに対して間違った認識をしてました。
その誤解や間違った認識を正してくれたのが、マーク・レヴィンの『ザ・ジャズ・セオリー』という本でした。
こう書いてありました。
スケールとコードは同じものを2つの異なる形で表したもの
!!これにはびっくりしました。 つまり、コードもスケールも、ハーモニーを表現しているのです。
アドリブをする時に、コードトーンはばっちり覚えていても、コードトーン以外の音はどう使ったらいいのか、という疑問が浮かぶはずです。なかなか難しい事ですが、アドリブする時は今から使おうとしてる音が、どんな感じで響くのか知っていなければいけないのです。
音は12個あります。
その中には
スケール内の音(インサイドの音)
スケール外の音(アウトサイドの音)
があり、さらに
スケール内の音の中に4個のコードトーンがある…
Cメジャースケールの場合だとこうなります。
不協和な音ほど、よく目立ち緊張感が高まります。そのため上手にアドリブ出来る人ほど不協和な音をうまく使います。テンションとアボイドの数はスケールによって変化します。例えば、ディミニッシュスケールではコードトーンもテンションノートもスケール外の音も4個で、アヴォイドノートはありません。
重要なのは、安定して使えるコードトーンはどれか、魅力的でおいしいテンションはどれか、注意しないといけないアボイドはどれか、スケール外の音はどれか…といった事です。
スケールはこれらを一瞬で把握するためのものです。与えられたコードに対して演奏するために利用可能な音の集積です。
60年代以降のジャズ(モードジャズとか新主流派とか)では必須なのですが、単にそれだけでなくアドリブを容易にするもの、と言っても過言ではありません。実際、僕はこの事を知ってから、これならアドリブできるんじゃないか?と思って挫折していたジャズピアノの練習を再開して、アドリブできる(良い悪いはとりあえず置いといて)ようになりました。