理想的なピアノ奏法とは
これまでピアノ奏法を古い順に紹介してきました。
しかしながら、どちらの奏法にも問題があるように思います。
それでは理想的なピアノ奏法とは何でしょうか。
ネットで調べるだけではなく、いくつか本も読みました。
正しいピアノ奏法 / 御木本 澄子(著)
指を鍛える、という考えが含まれているようです。トレーニングボードも売ってますし、これは違うな~と思いました。
ピアノ奏法―音楽を表現する喜び / 井上 直幸(著)
どのように動かすのか、が書いてある箇所もあって参考になる部分もありましが、重量奏法を説明している箇所があります。よく読めば重量奏法も最終的に辿り着くところは同じかもしれません。体の重さを移動させる、という感じでしょうか。しかし体重をかける、と書かれていると拒否してしまいます。
シャンドール ピアノ教本―身体・音・表現 / ジョルジ シャンドール (著)
ハイフィンガー奏法と重量奏法を否定した上で、どう動かすのか? が明確に書いてありました。やっとホンモノを見つけた!という感じです。ハノンやチェルニーといった指ドリル的なメソッドまで否定しています。
感情的な問題
実際には多くの人がハノンやツェルニーを使っているでしょう。音大へ行くとか、プロの演奏家として活躍したいとか、趣味ではなく本気の演奏技術が必要ならハノンやツェルニーは必須だと多くの人が考えているかもしれません。僕には音大出身の友人が何人も居ますが、彼らの努力はものすごいモノがありますし、厳しく指導された話をよく聞きます。そうやって血の滲むような苦しい練習をして演奏技術を身につけた人たちにとって、ハノンやツェルニーを否定されると努力を否定されているようで我慢ならない事なのではないかと想像します。ハイフィンガー奏法は否定しているとしても、ハノンやツェルニーを否定する気にはなれないでしょう。実際、ハノンやツェルニーを使ってる人に「シャンドールピアノ教本」の事を話すと、「そんな訳ない」と強く否定されることが多いです。
しかし、そういった感情がピアノ奏法を追求する事を阻害しているのなら勿体ないな、と僕は思うのです。特にピアノを弾いていると腕が痛くなってしまう方に、シャンドールピアノ教本を一読される事をお薦めします。腱鞘炎をなるべく防ぐような弾き方も書かれてます。
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コメント
はじめまして! 3か月ぐらい前から興味を持って拝読しています。有難うございます。
巷でジャズピアノを習っています。クラシックピアノは、好きで、30年ぐらい弾いていますが、表現力の欠如なのか、自分の演奏が面白くないのは重々理解しています。ただし、リストぐらいまで弾けます。だからなんなの?、、、と、自分自身自問自答の毎日です。
心で弾いてと、言われても、それが、表現できません。ペンタトニックにしても、ブルーススケールにしてもわかっていても、羅列になるのです。どうしたら、素敵なメロディーが弾けるのでしょうか。私の場合は、ジャッジーなメロディーが欲しいのです。
2016/11/22 0:33 | 八木 麻千子
はじめまして。乱文にてお見苦しいブログにもかかわらず、読んでいただきありがとうございます。相当な演奏技術をお持ちのようで羨ましいかぎりです。ご自身の演奏が面白くないとの事ですが、裏を返せば「良い演奏、好きな演奏はわかる」という事になりますよね。どうすれば素敵なメロディーが弾けるでしょうか?との事ですが、それはまず先生に教わっているとの事ですので、どんどん質問して教えてもらえば良いかと思いますが、おそらく「好きなアーチストを耳コピーしなさい」となるはずです。そして耳コピーしたら分析ですね。僕も自分の演奏を全然好きになれませんが、だからこそ好きなアーチストの音楽を良く聴いて分析し、自分とどう違うのかよく観察して、どう弾くのかを決めた上で練習方法を考え、実践していかなければと思っています。
2016/11/25 2:39 | LARGO